脳みそキャリブレーション

思ったこと、感じたことを書く取り止めのないブログです。自分の考えを整理するために書いていますが、誰かにとって新しい視点を与えられたら幸いです。

頭の良い奴はyoutubeを見ているのではないだろうか

趣味と言うのは何か違う気がするが、僕の好きなことにyoutubeで動画を見ることがある。

ユーチューバーは小学生の間ではヒーローだが、大人には冷ややかな目で見られる存在だと認識している。

僕もつい最近までは、「ユーチューバーとか(笑)」みたいな態度でいたのだが、試しに一つ動画を見たところ、その面白さに驚いた。

今では彼らの創意工夫に尊敬の念すら抱いている。

僕も何か出来ないかと想像したりするが、いいアイデアは思いつかない。

やはり、ユーチューバーすげーわ。

 

さて、Youtubeでいつも通り面白そうな動画を漁っていたところ、一つ異様なものを見つけた。

ユーチューバーの必須能力の一つに、サムネイル画面で視聴者の興味を持っていくと言うものがあるが、今回見つけたものは僕にとって今までで最強だった。

それは「tan1°は有理数か。」

 

受験生の時分、受験数学に関しては情熱を燃やした僕にとって「tan1°は有理数か」と言う一文は衝撃的だったし、約10年ぶりに再会したことも衝撃的だった。

このtan1°が有理数かと問う文言は、京都大学の数学の受験問題として出されたもので、一番短い受験問題と言われている。

これは問題の短さとは裏腹に、相当の実力者や運の良い奴出ないと答え方を見つけられない難問である。

シンプルなスタンドほど強いと言う、ジョジョ理論に則ったこの問題は数多くの受験生を数学へと駆り立てただろうと僕は予想している。

というか、僕がその一人なのだ。

 

そんな印象深い問題がyoutube鑑賞をしていた僕の目の前に現れたのである。

その驚きを察して欲しいところである。

気がつくとすでにその動画をクリックしていて、動画がスタートしたのだが、登場したのは所謂ユーチューバーとは異なるタイプの人種で、居酒屋に行ったら数人はいそうなオッサンだった。

しかし、そのオッサンは件の問題の解法を説明しだしたのである。

その時になり、ようやく僕はオッサンがyoutubeと言う無料プラットフォームを利用して全国の受験生に数学の面白さを届ける救世主であることに気がついた。

まさにヒーローだ。

 

僕が例の問題に出会ったのは塾の授業だ。

塾に通うために、それなりの月謝を親が払っていただろうし、わざわざ塾まで電車に乗って通っていた。

それがどうだろうか、このオッサンはスマホさえ持っていれば誰でも見ることのできるyoutubeにその問題と解法を発信しているのである。

 

この事実が意味することは、何なのであろう。

まず、受験生はお金を払う必要なく重要な数学的知識にリーチできるようになっていることが挙げられる。

例の問題は基本的な公式や知識だけで解くことができるが、初見ではまず解けないタイプのものである。

それでいて、明らかに有理数でないものを、有理数でないと証明するための方法を教えてくれる良問。

つまり、理系学部を受験するものであれば一度は触れておがなければならない必須問題なのだ。

これまでは塾に高い金を払ったり、問題集を買わなければまず出会わない問題だったのが、スマホを持っていれば無料で場所を選ばずいつでも知ることができる。

 

世の中には物理的に塾に通うのが困難であったり、塾に通うためのお金が家計を圧迫する家庭が少なからずあると思われる。

このオッサンはそんな人たちにとって救世主以外の何者であろうか。

今の世の中、大抵の家庭にはスマホやパソコンがある。

スマホやパソコンさえあれば、塾に通うのと同等の環境を作れることをオッサンは証明している。

素晴らしいとしか言いようがない。

 

オッサンの喋り方からして、明らかに元塾講師だ。

受験業界からすれば、オッサンは自分たちの大事な情報を垂れ流すいけすかない野郎ではないだろうか?

しかし、その分オッサンは受験業界に革命を起こすのではないかと思う。

全国の受験生諸君、いや、高校生、中学生の諸君は今すぐyoutubeを見よう。

そこには新しい発見がたくさんあるはずだ。